上位の華やかな優勝争いの一方で、リーグワン2025-26のDivision1では、下位に沈んだチームもそれぞれに苦しいシーズンを過ごした。順位表の下の方に並んだ数字を読み解くと、彼らが抱えた課題と、来季への糸口が見えてくる。ScramHubの独自集計で、下位争いの実像を数字から追ってみたい。
最下位級の2チームは勝点20で並んだ
2025-26のD1で最も苦しんだのは、勝点20で並んだ11位・浦安D-Rocksと12位・三菱重工相模原ダイナボアーズだった。18試合を戦って、両チームとも勝点は20どまり。上位3強が70点台だったことを思えば、その差は非常に大きい。
浦安D-Rocksを苦しめた「失点」
なかでも数字に苦しさがにじむのが浦安だ。独自集計で見ると、浦安はいくつもの指標でリーグのワーストに並んでいた。
- 得失点差:-290(リーグ最下位)
- 1試合平均失点:39.5点(リーグ最多)
- 1試合平均得点:23.4点(リーグ最少)
- シーズン通算トライ:58本(リーグ最少)
攻撃でリーグ最少の得点にとどまり、守備ではリーグ最多の失点を許す——攻守の両面で数字が振るわず、それがそのまま得失点差-290という最大のマイナスに表れた。さらに象徴的なのがボーナスポイントで、浦安はリーグで唯一、シーズンを通じてボーナスポイントを1点も獲得できなかった。「4トライ以上」も「7点差以内の敗戦」も届かない試合が続いたことを意味しており、あと一歩の場面をつくり切れなかった厳しさがうかがえる。
下位グループに共通する「守備の課題」
浦安・三菱の2チームに共通していたのは、失点の多さだ。両チームとも1試合平均失点が35点を超えており、これはリーグでも際立って多い数字だった。得点面でも伸び悩んだが、それ以上に「守り切れない」ことが勝点の伸び悩みに直結した。
実際、下位に並んだチームの多くは、1試合平均得点こそ25点前後と極端に低いわけではない。だが、それを上回るペースで失点してしまい、勝ち切れない試合を重ねた。とりわけ浦安の得失点差-290は、1試合平均にならすと約16点差にもなる。これは僅差の敗戦の積み重ねというより、突き放される展開が多かったことを意味する。上位4チームがいずれもリーグ平均以下の失点で試合を締めていたのとは、対照的な構図だ。
来季への糸口はどこにあるか
数字が示すのは、下位脱出には攻守両面の底上げが必要だということだ。ただし優先度としては、まず失点の多さという構造を断つこと——リーグワーストクラスの失点を平均域に近づけることが、大差負けを減らし勝機を引き寄せる第一歩になる。浦安のようにトライ数もリーグ最少だったチームは、並行して得点力の底上げも欠かせない。ボーナスポイントを拾えるかどうかも、シーズン終盤の順位に効いてくる。苦しいシーズンを過ごしたチームがどこを補強し、どの数字を改善してくるか——来季はそんな視点で下位の戦いを追うのも面白い。各チームの詳しい指標は、リーグワン スタッツ分析のページで確認できる。
楕人(ScramHub編集部)
1980年代から日本ラグビーを追いかけて約40年。学生・社会人(オンワード オークス)から現在のキヤノンイーグルスまで、現地とテレビの両方で観戦を続けてきた一人のファン。カテゴリごとにバラバラだった日本ラグビーの情報を一か所に集めたいという思いで ScramHub を運営し、初めての人にも分かる観戦ガイドを書いています。
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